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連載コラム第二回は
「クソゲーが生まれる法則とは」です。
クソゲーについて色々と調べていたところ
面白い記事を見つけました。
「クソゲーが出来る五つの理由」
1:原案がクソ
2:予算と期間がクソ
3:上司がクソ
4:ディレクタがクソ
5:開発がクソ
「クソゲーを回避する二つの要素」
1:垣根の無い円滑なコミュニケーション
2:互いに対する理解と尊重
ふむふむ、ここでは上流工程⇒下流工程の順に問題点を挙げています。
上記の内容を考慮すると、PS2で発売された神ゲーのゴッドオブウォーは
とても理に適った環境の製作現場だと思います。
確か、
ゴッドオブウォーⅡに付属されていたメイキングDVDでは
広大なオフィスで作業者の机間の区切りも浅く、コミュニケーションがとりやすく
「クソゲーを回避する二つの要素」として挙げられている問題点2つを解消しています。
制作業ではありませんが、製造業の購買業務に就いているヒゲトニオも共感できる内容ですね!
基本的に問題点は初期段階で直さないと、後になればなるほど問題の修正・是正が難しく
現場に降りてくるほど、尻拭いの酷さも大きくなります。
パっと思いついた製造業の問題プロセスですが
【作業者レベル】
①設計コンセプトは正しいか
②機構・回路は現実的な仕様か
③設計図面は適切か
④部品メーカーと仕様について相互理解できているか
⑤現場は量産体制の環境が整っているか
【経営者クラスの追加項目】
①販売単価-諸原価=利益のバランスが取れているか
②安定調達・原価低減の可能性
以上の内容になると思います。(パッと思いついただけなので、細かくなるともっとあります)
問題を途中で発見できる仕組みが構築されているか、問題を修正する時間はあるかも重要になってくるので
基本的に大手の殿様商売でもない限りは、納期遵守は絶対であり企業の信用に影響するだけで終わらず
取引先が大手企業になると、遅れた時点で補償問題にまで発展する恐ろしい社会です。
法人でも十分に恐ろしいのですが、これが民生になるとどのような地獄が待っているのでしょうか・・・
想像したくもないですね。どんな業務にも共通する内容ですが、
「この内容で問題ないという判断は適切か」が大事で
決して自己完結・自己判断で終わらせず、携わる人間と認識を一致させておく必要があります。
これは現場で働く人間が、全員で取り組む必要のある内容ですね。
部門同士の隔たり・勤務場所・人間関係・職場環境・外注先の有無と、多くの要素がありますが
実際は数秒・数分で終わるんだから、面倒に思って邪険にせず
自分の都合を優先するのではなく、目的を見据えた業務を意識しなければなりませんね。
「制作」・「製作」に限らず、組織としての完成度が低ければ良質なクリエイトは実現できず
評価される制品・製品は作れません。
スポーツでも同じことが言えますが、
1番打者が出塁して、2番打者がランナーを進めて、クリーンナップがランナーをホームに返す。
*投手でも先発⇒中継ぎ⇒抑えの順で同じですね。
それぞれの役割分担を理解して、クオリティーの高い業務を実行しなければ
勝利は難しいです。
担当者・作業者の業務クオリティーは個人のレベルにも左右されますが
それを引き上げるのが管理職の役割で、
部下の業務を監督して時に防波堤となり指摘して、時に推進材となり後押しすることが求められ、
日頃の指導が問われます。
ゲームのED等でよく見る役職を調べてみたところ
大きく三つの役職が存在します(勝手に「⇒注釈」いれてます)
【プロデューサー⇒部長】
制作活動の予算調達や管理、スタッフの人事などをつかさどり、制作全体を統括する職務。
【ディレクター⇒課長・係長】
制作物の作品としての質に責任を持つ者のこと。
その責務を全うするために、企画・立案・制作に関与して業務全般をつかさどる場合もある
【チーフ○○⇒・主任・リーダー】
一般の従業員の中での熟練者をさす役職であり、管理職には該当しない。
ふむふむ・・・
名称が変わっても大きな役割は業種を問わず似たようなものですね。ヒゲトニオの会社が特殊なのか、多くの中途採用の管理職と一緒に働いてきましたが
中途採用で業務に対しての理解が浅くても、善し悪しの適切な判断力があれば何とかなる。という感じです。
ここで実際にエロゲEDのスタッフロールを見てみると
人材不足なのか顕著な属人化の両面からだと思いますが
兼務で役割を担う開発者が多く、
ファミコン時代のEDを彷彿とさせる頻度で同じ人が当たり前のように出てきますこういった理由から、どうしてもクリエイティブ要素に偏りが生まれ、
それで尖った作品に仕上がるなら、まだ良いのですが
調べてみたところ「クソゲーが出来る五つの要素」で挙げられている
2:予算と期間がクソの要因が大きく、当初とは全く別物になるような仕様削減・デバッグ不足が目に見えます。
実際に中堅ブランドの作品ですら、誤字・脱字が平然と存在しています。
これが小規模の新興ブランドになると素人では想像もつかない超自転車操業で経営しており
まるで甲子園で戦う高校野球のような、一作品毎に経営が傾くブランドもあるらしく
理解できるけども受け入れがたい、現在のビジネススタイルが確立してしまっている現状があるようです。
かなり脱線して理想ばっかり書いてしまいましたが、現実はこんな上手く進むはずもないのですが
色々な思想・環境の人間が集まった職場であろうと
業種を問わず各人が求められる内容は根本で共通しており
「あの要素は良いけど、この要素が・・・」なんて作品も多いですが
一人のスペシャリストだけで神ゲーは生み出すのは難しく
各部門の高いレベルの業務と、限られた天才が噛み合った時に神ゲーが生まれるのかな。という感想でした。
ユーザーも総合的な判断で良かった。と思える作品が多く出て欲しいですね。
なんだかんだでクリエイト作品に溢れる日本は素晴らしい!