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「グリザイアの迷宮」レビュー

1/21:【シナリオ】追記

【第十九作目 グリザイアの迷宮】
グリザイアの迷宮


【予備知識】
友人K情報:楽園が発売されてからプレイした方が良い
パッケージ情報:FDという位置付けなのにフルプライスって高くないか?

【作品紹介】
ブランド:Front Wing
発売日:2012/02/24
ジャンル:ADV
シナリオ:木緒なち、藤崎竜太、桑島由一、かづや、鳴海瑛二
原画:渡辺明夫、フミオ、ななかまい(SD原画)
楽曲製作:Elements Garden
ボーカル:佐咲紗花、飛蘭、茶太
価格:9,240円(税込)

【ヒゲトニオの所感的な作品解説】
大好評だった前作の「グリザイアの果実」から満を持しての続編が発売。
基本的に主要スタッフは変更せず、「Front Wing」のスクリプターにしてエロゲ界のデイブ教授こと「鳴海英二」さんが
芸能界のデイブ教授ことココリコ田中に負けない動物知識をフル回転させて大活躍したので、
オマケのサブキャラHシーンのシナリオガイドとしてシナリオ担当で登録。(豆知識担当っぽい)

主題歌はエロゲソング界で期待のエースとして、歌唱力は折り紙つきのオールラウンダー「佐咲紗花」さんが起用され
前作の主題歌でハマり役だった、スタイリッシュなボーカルはBLAZBLUEの森Pも認めた「飛蘭」さんも続投で、
前作で松島ミチルEDソングを担当した、エロゲソング界のメガネっ子「茶太」さんも続投。
悲しいことに「eufonius」・「橋本みゆき」さん・「NANA」さん・「佐藤ひろ美」さんは不参加。

ヒゲトニオが「エロゲソング界で神に最も近い存在」と勝手に呼んでいる「佐藤ひろ美」さんを起用しないという愚行ですが
「迷いの森」のような奇跡は二度と起こりえないと諦めつつも、続編に期待しましょう。


【ストーリー】
──これでよかったのだろうか?
それは1分1秒とてゆるがせに出来ない日々に生きてきた少年の中で、何度も繰り返された疑問。
あたかも罪悪であるかのように感じる穏やかな日々の中で出会った少女たちは、かつての自分を見るようで少年の心を苛んだ。

──その少女が見つけた、生まれてきたことの意味
             偽る必要のない本当の自分──
──必死に生きるとはどういうことか
          守られる側から守る側へ──
──生きていてよかった、本当によかった。

少年の干渉を切っ掛けに、少女たちの灰色の果樹園は再び色づき始めた。
永遠を手に入れてやることは出来ない。
だが、掴んだその手を放さずに居ることぐらいは出来るだろう。

それは、一人の少年が胸に秘めた一つの決意──

【ヒゲトニオの所感的なストーリー解説】
今回は前作のアフターストーリーも魅力の一つですが、
なんといっても前作で伏線だらけだった主人公の過去編が収録されているらしく
主人公とはいえ、男性キャラクターにスポットを浴びせるというのもエロゲでは珍しいです。

というより、各ヒロインのストーリーは前作で、それなりに完結しており
一部のキャラクターでは伏線が残っていたものの、
一部のキャラクターは3部作という作品構成であるにもかかわらず、行き過ぎたEDになっており
無駄に時系列が狂うような気もしますが、最期が分かるのもそれはそれで安心するものなので賛否両論。

ただのHシーンだけのアフターストーリーでは無いことを期待しましょう。


6大要素解説

【システム】B
システムは前作と同様に分かりやすくも使いやすく、お好みで調整できるユーザーライクな内容になっており
とても親切設計です。
前作の贅沢すぎるゲームクリア特典だった「PC用のシステムボイス」も健在でした。

また、Hシーンだけでなく日常パートもシーン回想で再プレイ可能なので、あの名シーンをもう一度!という感じで
セーブデータを複数用意する必要がなく、80個も枠を用意しているセーブデータ枠は全然使いませんでした。

更に、今回は最初からシナリオ選択が可能で、
各ヒロインのアフターストーリーや主人公の過去編だけでなく
目を見張るレベルで超絶補正の入ったサブヒロインのHシーン集「デイブ教授の抜きまくりCh」や、
誇張ではなく、マジで見るだけ時間の無駄だった「ショートショートシナリオ」等

プレイヤーによっては、どれから選ぼうか迷うほど自由な選択が用意されています。


【グラフィック】B
基本的にベースとなる背景・立ち絵は前作で出来上がっているものの
少ないけど一部で立ち絵の追加や、グラフィック演出の大幅追加だけでなく、
前作でも好印象だった、モブキャラに立ち絵が用意されており月下の剣士のゲストっぽいのも居ましたが
また外車だから左ハンドルだったり、背景効果も演出する拘りは非常に良いです。

イベントCGは全ヒロイン43枚(Hシーン含む)と少なめに見えるものの
主人公の過去編だけで31枚(Hシーン含む)という高待遇を計上すると、
全CG枚数74枚で、SD絵も全35枚という大ボリューム。

イベントCGのクオリティーは、既に完成度の高い立ち絵を更に凌駕する仕上がりで
概ね良好ですが、一部キャラクターの一部のイベントCGだけ他キャラの顔立ちが混ざってたりする程度でした。


【サウンド】B
BGMは全24曲と少なめですが、ボーカル曲は5曲と多めでinstも完備。

「Elements Garden」はヴァイオリンとピアノを全面に押し出した、優雅なサウンド
日常パートのBGMで絶大な表現力を発揮するものの、どちらかというと雰囲気重視の印象なので
必殺の1曲は主題歌アレンジばかりで、完全オリジナルでは聴いたことがなかったのですが、

「ラピッドファイア」・「バレットソウル」を聴いていると、
いつか完全オリジナルで心ときめくサウンドが聴けそうな可能性を感じます。

元より、爽やかな曲・落ち着いた曲は高水準に仕上がっており
主題歌はエロゲ界でもトップクラスのサウンドを作り上げているので、なんだかんだ大好きです。

本作の主題歌「ワールドエンド」も例に漏れず、かなり良い感じに仕上がっており
今回はサウンドトラックに主題歌とinstも収録されています。

中の人によって特徴は変わりつつも、安定している「Elements Garden」ですが
「グリザイアシリーズ」に対する楽曲のクオリティーは
例えるならば「ヴァルキリープロファイル」や「テイルズ・オブ・ディスティニーⅡ」を手掛けた時の
本気を出した「桜庭統」さんといったイメージです。

いつも全体的に良いんだけど、その中でも飛び抜けてクオリティーの高い仕上がりでした。

効果音についても多数の新規SEが追加されており
特にキャラクターの立ち絵が画面からフェードアウトする際の足音・歩調も使い分けており
非常に細かい配慮に感心しました。


【キャラクター】B
全員がED後の話ということで、ある程度は人間性が解消されているものの
どのキャラクターも頭のおかしさは抜けきっておらず、

特に一部のキャラクターは外部参加の大御所ゲストデザイナーに作らせたとは思えない程の扱いで
作中っぽい表現でお伝えすると、敗戦濃厚の最前線に送られてきた新米補充兵の如きクソ未満の扱いで
登場するだけで話が無駄に長くなるキャラクターがおり、
このキャラのトークテキストが好きなファンが存在するんでしょうか。

でも一人だけ専用ED曲が用意され、専用SEが用意され、専用グラフィック演出が多数用意されて、
SD絵では1/3のペースで登場しており、スタッフからの寵愛を受ける扱いは、
前作のOPムービー・シナリオ展開で一人だけ明らかに高待遇だった、あのヒロインを差し置いて
間違いなく本作の最有力クイーン候補です。

後は気になった点といえば、個性が強すぎるもののモブキャラも無駄な配役が少なく見せ場も多いので
キャスティングは問題なく、FDという位置づけから全体的に声優が色々と悪ふざけに付き合って頑張ってました。


【シナリオ】B
各ヒロインのアフターストーリーは短いながら、Hシーンが二回ありながらも
前回で罪を乗り越えた各ヒロインの成長を実感できる内容で、
前作以上の成長劇・人間ドラマは、短いながらも感情移入できたので
非常に感動的な内容になっており、かなりヤバかったです。
各ヒロインで名シーンと呼べるイベントCGもあり、ヒゲトニオはヒューマンドラマに弱いと実感しました。

主人公の過去編は物語の根幹と続編への更なる布石で最重要なのは当然ながら
続きが超気になる卑怯な内容です。
*グリザイアの果実を改めてプレイしてみると、一見なんでもない会話でも
迷宮で生きてくる話ばかりで驚きました。
果実で主人公の喋った内容は見逃せない展開ばかりで衝撃的です。

また、作中の没ネタを集めたと勝手に勘違いしていただけで、ほぼ読むだけ時間の無駄だった
「ショートショートシナリオ」は意味の分からない内容になっており
どうせなら登場の少ないサブキャラクターのシーンやらを収めれば良かったのに
何故にあんな、キャラクター崩壊シナリオを乱発するだけの内容にしたのか理解が及びませんでした。


【Hシーン】C
全19回のHシーンはネタ半分のガチ半分といった感じで、
各ヒロイン2回でサブヒロイン1回のオマケシナリオ「デイブ教授の抜きまくりCh」で
一部ファン待望のサブヒロインは立ち絵からは想像出来ない程に驚くほどの超絶補正
変にネタを入れなければ良さそうなものですが・・・

個人的には日常パートより面白かったネタも多かったので、ギャグテイストが強めですが
Hシーンにネタを入れるというシュールさが良いのでしょうか。

真面目なHシーンもあるので、合うかどうかはプレイヤー次第という感じでした。

後は開始時のデイブ教授による動物解説はバリエーションが10通りぐらいあって
こういうところも非常に細かいです。


【テキスト】A
やはり男ってのは機械ネタにワクワクするのでしょうか。
銃器・車・バイク等。男のロマンが詰まったネタが突出しており、それ以外にも豆知識が多分に含まれており

あらゆる場面で丁寧な心理描写や、細かい解説が多いです。
物事に対しての例えもイチイチ上手く、ユーモアがあるので読んでて楽しいネタばかりでした。
別に分からなくても、分かろうと努力すれば何となくノリで分かる感じがします。

その代償として無駄に思える展開が多く、キャラ萌えイチャラブもありますが
コメディ・ミリタリー要素が強く、楽しめるかどうかは人を選ぶところです。

誤字・脱字も4箇所ぐらい見つかりましたが、まぁいいかというレベルでしたが
イベントCGではやめましょうよ。


【プレイ中の評価5段階評価】
■■■■□ システム:4
■■■■□ グラフィック:4
■■■■□ サウンド:4
■■■■□ キャラクター:4
■■■■□ シナリオ:4

【クリア後の評価5段階評価】
■■■■□ システム:4
■■■■□ グラフィック:4
■■■■■ サウンド:5
■■■■□ キャラクター:4
■■■■■ シナリオ:5


総評価B
得点数:85点


【プレイ感想】
「Front Wing」が10周年を迎えて、代表作になる大ヒット作品を作ろうと意気込んだ作品は
敷いたレールを問題なく進んでおり、PSPへの移植やアニメ化の決定やソーシャルゲーム化など
エロゲ界で大旋風を巻き起こしており、大ヒットの上でふんぞり返っておらず
各要素で細かい点に気を配った拘り、前作以上に量より質のシナリオ等

FDという位置付けで終わらせないクオリティーは、ブランドの本気を十分に感じ取れました。
しかしながらフルプライスは高すぎる。

主人公の過去編:3800円
各ヒロインのアフターストーリー:2800円
デイブ教授の抜きまくりCh:700円
ショートショートシナリオ:500円
合計:7800円

うん、ミドルプライスが妥当だと思います。
かなり厳しい言い方になってしまいますが、ショートショートシナリオについてはオマケ特典の別ディスクのレベルで
前作をプレイした贔屓目に見てもアレは無い。


【OPムービー】



【あとがき】
新年一発目は思い入れのある作品をプレイしたかったので、お気に入りの続編を選びましたが
やっぱり面白い!
期待を裏切らない内容で大満足でした。
とりあえずサントラを購入しよう!
おい、前回に続いてサメマンのOPがはいってねーぞ!(i-Tunesストアで買えってか!)

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