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エロゲレビュー > 「1/2summer」レビュー

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「1/2summer」レビュー

【第十五作目 1/2summer】
1/2summer


【予備知識】
友人K情報:超癒し系作品
パッケージ情報:非常にシンプルでエロゲっぽいパッケージですね

【作品紹介】
発売日:2012/06/29
ブランド:ALcot ハニカム
サブジャンル:夏の思い出ADV
シナリオ:若瀬諒、姫ノ木あく、モーリー
原画:せせなやう、あおなまさお(SD原画)
音楽:大川茂伸
アーティスト:nao

【ヒゲトニオの所感的な作品解説】
ALcotは当ブログでも取り扱った「鬼ごっこ!」を発売したブランドですが
今回は姉妹ブランドの作品ということで、SD原画以外は別のキャストを設けており
豊富な人材力を他ブランドに見せつけるかのような陣容と思いきや
ほぼフリーのプロを起用しているようです。

注目すべきは、シナリオ担当の「姫ノ木あく」さんで
当ブログでも取り上げた「カミカゼ✩エクスプローラー」の企画・原案だけでなく
共通パート / 姫川風花 / 祐天寺美汐 / 速瀬まなみ を担当しており
「DRACU-RIOT!」で稲叢莉音ルートも手掛けたイチオシのライターさんです。

作曲担当の大川茂伸さんは、未だアニソンがオリコンにチャートインすることが珍しい時期に
ランキングを荒らした伝説の「ハッピー☆マテリアル」を作曲した人らしく
「中孝介」(確か沖縄民謡の人だったと思います)や「のだめカンタービレ」の編曲等
多ジャンルで活躍されている作曲家のようです。

原画家が違う人なのに、「鬼ごっこ!」風な絵柄に見えるのは気のせいでしょうか。
細かな差異はありますが、他ゲーの絵柄と比べても
全体的なタッチや印象は「鬼ごっこ!」リスペクトなのでしょうか?

【ストーリー紹介】
夏休みに、田舎の旅館を手伝うよう言われた主人公・草薙枢(くさなぎ かなめ)は、
バイト代も出るというのでなんとなく承諾した。
東京にいるよりも東北の田舎町のほうが涼しいと思った枢は、
暇をしていた妹・一葉を連れて新幹線に乗り込んだのだ。
ところが、昔暮らした懐かしい町は駅周辺の開発が進んで、大きな学園都市が出来ていたのである。

枢の記憶に残る面影はなく、整備された町がそこに広がっていた。
戸惑いながらもバスに乗り込む枢。 そこへドヤドヤと学園の学生であろう女の子たちが乗り込んでくる。
静かな田舎に来たはずなのにイマイチ納得できない枢だったが、町から離れ旅館へ向かっていくと、
懐かしい景色が徐々に現れはじめた。
その景色にホッとする枢。 やがて見覚えのある旅館の前でバスを降り、古びた門をくぐると……
一緒に乗って来た女の子たちもまた、なぜか旅館の門をくぐるのだった。

女将に女の子たちのことを尋ねてみると、駅近くにできた神坐学園の寮生で、
夏休みも寮で過ごす予定だった子たちだと言う。
本来は寮に住むはずだったが、この夏に寮が突如使えなくなってしまい、
その寮生たちをこの草薙旅館で引き受けることになったというのだ。
そしてまた、枢がわざわざ呼ばれた理由もそこにあり、同じ年頃の彼女たちの面倒を見てほしいとのこと。
しかも、枢には頭を抱える問題が一つあった。
この草薙旅館には、イタズラ好きの座敷童が一人、住み着いているのである。

果たしてこのような状況で、ちゃんと旅館を手伝えるのだろうか……??
自由奔放な彼女たちに悪戦苦闘する、枢の夏休みが始まるのだった。

【ヒゲトニオの所感的なストーリー解説】
枢・・・ひ・・・「ひつぎ」?(変換してみたら柩でした)
あ、「かなめ」と読むんですね。
おい、このゲームは名前を変える機能は無いのか
よりにもよって「かなめ」は無いだろう・・・
私情が多分に含まれておりますが、我慢してプレイすることになりました。

概要は主人公が故郷の旅館で住み込みのバイトをしながらヒロインとイチャラブするゲームです。

7大要素解説

【システム】C
環境設定はデザインこそ違うものの、「鬼ごっこ!」と同等で至ってシンプル。
テキスト関連・サウンド関連で最低限の機能を備えており
再生中の音声カット・キャラ別ボイスON/OFF・オートプレイ設定など。
マウスカーソルがゲームウィンドウから外れたらテキストウィンドウを自動消去できたり
フレームレート・描画スレッド分割数やアンチエイリアス等の特に必要でもない設定もあります。

クリア後のオマケも最低限が用意されており
特に目新しい要素はありませんでした。

【グラフィック】B
イベントCGは83枚用意されており、差分も入れると結構な数です。
プレイ中は背景の無機質感が気になりましたが、イベントCGでは違和感もありませんでした。
イベントCGは少しタッチが変わったりするので(特に鼻の辺り)、賛否両論だと思いますが
これだけ枚数が多けりゃ好みの問題だと思います。

また、珍しく主人公の顔も結構登場するのでプレイヤーの分身というより
登場キャラの一人。という扱いですが、そういうシーンでは顔が隠れるので
オカズ勢への配慮もあるので感心しました。

特筆すべきは枚数は多くないけどSD絵が作品内で非常に良い仕事をしており
一部のイベントシーンでの多様な動きを細かく再現しており
これまでプレイした作品内でもSD絵が最も輝いている作品です。

クリア後にタイトル画面に変化が出るのは、エロゲ界では常識的となっていますが
本作に至っては「お!」という嬉しいサプライズもあり、サブジャンル通りのセンスある演出が良い感じです。

【サウンド】B
楽曲数はプレイ中28曲とボーカル曲2曲の全30曲と標準的ですが
ジャンルはラテン的なトロピカル調・清涼感のある楽曲・ミステリー風・コミカルテイストと
非常に幅広い楽曲群が用意されており、とても良い感じです。

中には1シーンでしか流さない曲や、ギャグシーンの為だけに用意された曲など
限られた曲数での挑戦的な取り組みは面白いです。

OP曲はボーカルの歌声が少々キツイものの、ガールズバンドっぽい曲と思えば納得の歌い方で、
清涼感・爽快感たっぷりなキュートな内容に仕上がっています。

ED曲も「ここでこの曲を持ってくるか!」というサプライズもあり
正に大団円に相応しい内容でした。

個人的にはHシーンに突入する時に、音楽面の演出もバリエーションを用意したかったのか、
妙に神秘的で幻想的な曲が流れたり、東洋アレンジで尺八が頑張って甲高い音を奏でてるのが面白く
思わず声を出して笑いました。

ジャンルを超えた名曲は無いものの、意欲的で多様性に富んだ内容だったので
とても楽しく聴けました。

特に○○○○画面のラテントロピカル⇒SFC版シムシティで都市がランクアップした時っぽいイントロの流れは感動します。

【キャラクター】C
パっと見た感じでは個性の薄そうなヒロイン達も、フタを開けてみれば感情移入の効果は抜群で
超ド級とまではいきませんが、プレイする度に好感が持てるキャラクター性で
一人だけ強烈にアクの強い個性のヒロインもいますが、きちんとシナリオで補っていたり
夏に相応しいサッパリ・スッキリしたキャラクターって感じでした。

それでいてイチャラブゲーとしても、しっかりした内容なので
特にマイナス評価のヒロインがいません。

ただ、主人公が余りにも情けなく決断力が弱すぎるので、男性視点では残念な感じです。
女性視点ならハイスペックでヨイショされまくる理由も納得なのですが・・・
全てを見渡せるプレイヤーの視点では主人公が全く魅力的ではないのが残念です。
他のレビューでも酷評されてるんじゃないかなという印象でした。(実際見てないので参考程度にしてください)

後は珍しく公式設定にも一部でキチンと意味があるのも要注目!
好きなモノ「イタメシ」という昭和のセンスもナイスです。(ただし作中では一切触れなかった)

【シナリオ】C'
学園モノかと思いきや夏休みゲーなので、夏の風物詩がメインとなり
「夏と言えば!」といった展開が多いものの、一部の個別ルートに収録されていたり
ラストシーンのちょびっとだけで終わったり、何で共通ルートに入れなかったのか疑問です。

キャラクター毎の方向性なのか、ライターの個性なのか分かりませんが
メインヒロインっぽい二人が茶番で終わっており、サブヒロインっぽい二人が良好のシナリオで
凄く内容に差のある二極化された個別ルートは賛否両論です。

最後のサプライズは個人的に大好きで、これまでの作品とのギャップも相まって
色んな意味で鳥肌モノの内容でしたが、こんなもん誰が分かるんでしょうか。

ここからは作品に感情移入するからこその注文という感じもしますが、
途中の選択肢からの展開も頻繁に入れず、もうちょい共通ルートで仲を育んで
もっとラストシーンへの伏線を用意するとかの構成の方が良かったような・・・
ラストシーンのアッサリ感等も含めて、色々と疑問のある話の構成でした。

【テキスト】D
果たしなく困難な
○おかげで
少し余るお尻に対しして、
気持ちいこと
んっ・・・・・・そうえば
注目集めてます
感じんがらも

気になったテキストは7つ。
テキストの表現力自体は読みやすく、特に違和感もないものの
「たまに、すごく、歯切れの悪い、文章が、出てきます」

【Hシーン】B
7・7・6・6・1の計28回と非常に多いです、猿です。
数は多くカワイイのですが、酷い作画崩壊もないのですが
特にグッとくるHシーンが無かったのは、完全に好みの問題です。

というかHシーン中の音楽で笑ってしまうので、それどころじゃない感じでした。

【プレイ感想】
【プレイ中の評価5段階評価】
■■■□□ システム:3
■■■□□ グラフィック:3
■■■□□ サウンド:3
■■■□□ キャラクター:3
■■■□□ シナリオ:3

【クリア後の評価5段階評価】
■■■□□ システム:3
■■■□□ グラフィック:3
■■■■□ サウンド:4
■■■■□ キャラクター:4
■■■■□ シナリオ:4

総評価C
得点数:70点

【プレイ感想】
全て平均通りという感じですが、良い点以上に悪い点も気になり
プレイした補正を覆すまでの高得点にはなりませんでした。
ただ、サウンド関連・演出関連はセンスの光るサプライズが多く
プレイして損だったとは思いません。
これはこれでプレイする価値のある作品だと思います。

今月にはPSP版が発売されるようなので、やたらと多かったHシーンの穴埋めで
細かな修正や良好なイベントが多数追加されておれば、もっと良い評価にも繋がる、
それだけの要素が備わっている作品です。

【OPムービー】


【あとがき】
なんというか、詩代 叶ゲーでしたね。
このキャラは人気が高そうだ・・・
色んなサプライズで楽しませてくれたので、今度は他の作品もプレイしてみたいです。

あと、今回から各要素もパワプロ方式でランクを表示するようにしました。
これまでのレビューも気が向いたら追加しておきます。

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