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「いろとりどりのセカイ」レビュー

*4/14:システム・キャラクター・シナリオに加筆と全体的に細かな修正
*5/02:誤字修正・太文字の追加

【第十一作目 いろとりどりのセカイ】
いろとりどりのセカイ


【予備知識】
友人K情報:本編は微妙だけど、ファンディスクが超面白い
パッケージ情報:パッケージの開き方・取扱説明書・ディスク等、製品としての構成は印象が良い!

【作品紹介】
発売日:2011/07/29
ブランド:FAVORITE
ジャンル:優しい魔法がふたりを繋ぐ恋愛ADV
原画:司田カズヒロ、なつめえり、GT、CHAN×CO
シナリオ:漆原雪人
音楽:忍
ボーカル:eufonius

【ヒゲトニオの所感的な作品解説】
まず作品の内容ではなく、パッケージや取扱説明書の外装面が凝っていて良い感じ。
本を開くような開封方法で、オールカラーの取扱説明書や、
多くの著名デザイナーが書いたっぽい、ヒロイン達のハイクオリティーな絵も堪能できる設定資料集等
パッケージの全方向を活用したデザインセンスも◎
こういった細かいところの配慮は作品クオリティーの期待も自然と高まります。

ビジュアルBOOK「Colorful World」
ゲスト作家:鶴崎貴大、みけおう、緋色雪、鈴平ひろ、深崎暮人、武藤此史、
      ミヤスリサ、桜沢いづみ、ヒナユキウサ、憂姫はぐれ

わかっちゃいたけど、誰一人として分からない。

【ストーリー】
――主人公・鹿野上悠馬(かのうえ ゆうま) は魔法使い。
《自らの生きた時間(思い出) を代償に、他者のいかなる負傷をも治療してしまえる力》 を持っている。
舞台は最果ての港町・風津ヶ浜(かざつがはま) に建つ少し不思議な学生寮・嵐山(あらしやま)荘。
その地下室は繋がりを持っていた。  色鮮やかな異セカイとの繋がりを――

少年はそんなささやかな不思議に包まれながらも、
当たり前の日々をまるで夢を見るかのように緩やかに、過ごしていた。
“不思議な力を与えてくれる魔法使いの少女。彼女と共に夢の在り処と失ってしまったものの行方を探り”
“ちょっとだけ素直じゃない幼なじみに、出不精な生活を世話されて”
“学生寮の二階に住むグウタラなお姉さんと、不思議な世界を旅して回る……。”

そんな変わり栄えのしない時間を過ごしていた、ある日のこと。
満月が丸々とオレンジ色に煌く、夜のこと。  ……空からひとりの少女が降ってきた。

「お願いします、魔法使いさん。どうか私を助けてください」

――そうして動き出す、ぼくらの時間。
吹き抜ける海風が頬を撫で……空からまっしろな羽根が降ってくる。

手と手を繋いで見上げた空に、ぼくらはまた恋することを、誓った――

【ヒゲトニオの所感的なストーリー解説】
記憶を代償に怪我を治せる主人公・・・
まるでヒロインのような設定を用意して、どういった展開を見せてくれるのか。

そして田舎町を舞台に、異世界を行き来して、空から少女が降ってくる。

これでもか!ってぐらいのファンタジー要素ですが、
見た感じの容姿はリアル世界観なのでジュブナイル作品ですかねー?


6大要素解説

【システム】
まず最初に目についたのが、環境設定を超細かく設定できる点。
各グラフィック要素の表示エフェクト・背景のオートフォーカス・各ダイアログの表示設定も気になりますが
一番注目したいのが、メッセージウインドウとキャラクター毎の文字色を
3原色を利用して、自分で自由に設定できて便利です。


また、センスの光るシステムメニューも良い感じで○

しっかりオープニングも鑑賞できるし、クリア後には立ち絵鑑賞も追加され
どうせなら二つのエンディングも鑑賞したかったなぁ・・・

ゲームシステムは選択肢形式のオーソドックスなADV形式ですが(基本的に、こればっか)
選択肢は存在する意味が分からないぐらい少なく存在感も薄いです。

【グラフィック】
眩しい、とにかく眩しい
慣れるまで、めっちゃ目が疲れました。
ディスプレイの角度や明るさ調整が必要です・・・

背景は全体的に昭和テイストでキメ細かく書き込まれており、
いろとりどりのセカイのシチュエーションに用意された様々な背景も細かなところまで目で楽しめます。

イベントCGも気合が入っており、作画崩壊の心配も無く
注目したのが、ゲーム内でテキストウインドウを消すと
ゲーム画面をズームイン・アウトで細部まで確認できるところが凄い!
これは絵描きやエロゲプレイヤーの男性には嬉しい機能だと思います。

【サウンド】
幻想的で穏やかな曲調が多く、聴いていて癒されます。
逆にテンションの上がるような戦闘曲が無いので残念ですが、作品としての音楽観は完成されており
ヒーリング系インストルメンタルという表現がピッタリ。

当然ながらシチュエーションに合わせた、楽曲も用意されており
それも音楽観からは外れておらず、一つのジャンルとして出来上がっています。

[注目曲]
たいむいずまねぇ:シンキングタイムやクッキングタイムのような軽快なサウンドで良い感じ。
月の光:聴いているだけで穏やかな気持ちになる夜空のような楽曲。
いざ来ませ、異邦人の救い主よ:決意を胸に旅立つ前!物語が動き出す瞬間って感じです。
Keep out!:この作品では珍しい疾走感のあるトランス調。もうちょいサビで盛り上げるような構成が良かった。
今、開かれる、トビラ:長く壮大なセカイを旅する大冒険。といった感じ。
未来への祈り:大海原や大空へ飛び立つ前の荘厳なイメージ。

全45曲で、この完成度は音楽の評価が高そうですね。

【キャラクター】
パッケージや公式を見た感じでは、淡い色使いで造形もドギツイ絵柄といった印象ですが
これがゲーム内で登場すると、作中にフィットしていて不思議と違和感が無い。

キャラクター達も個性的で、かわいく描かれているものの
イベントCGの度に顔が変わる主人公のコミュニケーション能力が酷すぎる。

確かにストーリーで、それなりの設定は感じ取れますし
伏線回収で、そういうことか!と理解できるものの、こりゃ酷い。

また、個別ルートが茶番で終わっているので
素材は良いけど環境に恵まれなかった・・・といった印象。

なんというか、恋愛ゲームなのに登場キャラクターが家族で兄弟のような感じでした。

後、公式ページでもキャラクター設定は細かく公開されていて好印象ではあるものの
一部キャラを除いては、あまり活かされていなかったのが残念。

【シナリオ】
序盤から伏線ラッシュで、OPムービーのセンスは抜群に良い!
自然と期待に胸が躍りましたが、

宮崎○のジ○リ作品のような世界観で良く出来ており、
死生観や輪廻転生の見解は面白いんですが
説明が若干難しくて、少し意味が分かりづらく、

キャラクター会話も主人公の視点での補完ではなく
自分で説明する会話が多めで、何だか回りくどい説明口調になってしまっているのが気になります。

面白くないこともないけど、長すぎるせいで惰性にも見える共通ルート。
何でもありのご都合主義を活用できる舞台を用意したわりに
ツッコミ所ばかりで、素直に感動できない個別ストーリー。

しかし、最後には感動のストーリー展開で逆転ホームラン!
AVG史上でも、かなり壮大スケールで描かれるラストシナリオは圧巻!

なるほど~・・・「いろとりどりのセカイ」センスのあるタイトルですね。

これシナリオ書いたの複数なんだろ?と思いたくなりますが
一人なんだから、エロゲの世界は奥が深い・・・

なんで内容も中身も、こんなバランスが悪いのか・・・

後、気になった点としては倒置法が多く、誤字も4つ確認できて多めでした。

【Hシーン】
かわいいけど、中身は淡白。
原画家はHシーンに気合を入れてるけど、ライターはそうでもなかった。という感じでした。

そこまでアブノーマルな体位が無いので、なんだか安心します。
うーん、他に何を書けばいいんだ・・・

あ、全体的に密着感のあるイベントCGが多めで良かったです。

後は静止画でバックって、動きもないし勿体無いですよねぇ
自分で書いといてなんですが作品に関係ないし、どうでもいいですね。
すみません。

【プレイ中の評価5段階評価】
■■■■■ システム:5
■■■□□ グラフィック:3
■■■□□ サウンド:3
■■□□□ キャラクター:2
■■■□□ シナリオ:3

【クリア後の評価5段階評価】
■■■■■ システム:5
■■■■□ グラフィック:4
■■■■□ サウンド:4
■■□□□ キャラクター:2
■■■■□ シナリオ:4
■■■■■■■■■■ 二階堂 真紅の高待遇:10

総評価C
得点数:75点

【プレイ感想】
なんだか、PSの名作「ヴァルキリ○プロファイル」のように序盤と終盤だけに凝縮されており
個人的には話の構成バランスが悪く感じました。

各ヒロインは個別ルートを捨てて、ルックスとキャラを愛でるしかないです。
そして、スタッフの二階堂 真紅の推しがヤバイ。

幼さと包容力のある声優の演技と、あのストーリー展開・イベントCGは卑怯ですよ。
話は意外とダラダラ進むんですが、最後の方は止まらない。

怒涛のストーリー展開・危うく涙の出そうになるストーリー展開
いやぁプロの技術って凄いです。

序盤と終盤のクオリティーが中盤にもあればなぁ・・・
全体的に見ると、人を選ぶ作品です。
共通ルートを少し削って個別ルートに容量と内容を割けば、A評価の神ゲーでした。
惜しいなぁ~・・・

【あとがき】
ヒゲトニオ的には面白かったですが、なんとも良いところも悪いところもハッキリした作品ですね。
ここは間違いなく良い!ここはどう見てもダメ!という個性的な作品ですが
ファンディスクは期待して問題ないそうなので、超楽しみです。

【OPムービー】

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