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「中の人などいない! トーキョー・ヒーロー・プロジェクト」レビュー

【第十六作目 中の人などいない! トーキョー・ヒーロー・プロジェクト】
中の人などいない!


【予備知識】
友人K情報:安定のALcotクオリティー
パッケージ情報:素人作品でもないのにタイトル名が酷すぎる

【作品紹介】
発売日:2012/08/31
ブランド:ALcot
ジャンル:ヒーローやゆるキャラの中の人とイチャラブするADV
原画:仁村有志(PRIMIL)・鳴海ゆう・新庄聡美(メインヒーローデザイン・原画)・あおなまさお(蒼魚真青、桜花すし)(SD原画)
シナリオ:宮蔵(みやぞう)・空下元
音楽:Elements Garden(歌曲)・Angel Note(BGM)
ボーカル:真理絵

【ヒゲトニオの所感的な作品解説】
大体のメンツは当ブログでもレビューした「ALcot」さんの「鬼ごっこ!」と同メンバーで構成されており
ニューカマーの「新庄聡美」さんはメインが同人活動らしく、ガンダムとロリキャラとマビノギが得意分野のようです。
同人作家さんに企業から声が掛かるとか何気に大抜擢ではないでしょうか?これからの活躍に期待しましょう!

また、音楽担当の「Angel Note」は2002年から活動している音楽ユニットで、「D.C.~ダ・カーポ~」で
脚光を浴び、その後も「ゆずソフト」・「クロシェット」・「でぼの巣製作所」・「アトリエあぐや」等
数々のエロゲ音楽を手掛ける人気集団らしく、個々のメンバー活動では
J-POPや映画音楽の他にもクラブミュージック等、多方面で活躍しており
wikipediaで専用のページが作られるほどの有名ユニットのようです。

「鬼ごっこ!」のメンバーに加えて、追加スタッフによる隙の無いメンバー構成は期待大ですね!


【ストーリー】
風間晃太郎は一人暮らしの苦学生。
今夜も生活費を稼ぐため、いつものようにバイト先の工事現場に向かったが――
そこで繰り広げられていた光景は、我が目を疑うものだった。

「……なんで着ぐるみとコスプレが戦ってるんだ !?」
ファンシーなゆるキャラが繰り出す鋭いパンチを、コスプレヒーローが華麗にかわす。
ヒーローが放つ派手な必殺技を、ゆるキャラが正面から迎え撃つ。
飛び散る火花に轟く爆音。 倒れる鉄骨、砕けるコンクリ。
晃太郎は頭の中で、日常が崩れていく音を確かに聞いた。

“トーキョー・ヒーロー・プロジェクト”――
統京都23区それぞれに1人ずつご当地ヒーローをおき、地元のPRや治安活動に活躍させる計画が実施されてから、2年が過ぎた。
しかし、彼らヒーローたちが本当に超能力を持つことを。 彼らが日夜悪の秘密結社と戦っていることを知る者は、まだ少ない。
事件の影響でバイト先を失ってしまった晃太郎は、友人・延彦の紹介で新たなバイトの面接を受ける。
面接官として 晃太郎の前に現れたのは―― 黒マントの少女だった。

「秘密結社BO団によくぞ来た!」
「……は?」

なし崩し的に悪の秘密結社でバイトをすることになった晃太郎。
新本首都統京を舞台に、ゆるキャラ型パワードスーツの “中の人” として、今日もヒーローと戦います。

【ヒゲトニオの所感的なストーリー解説】
意外と無いようで実は結構存在する特撮ヒーロー系のエロゲですが
抜きゲー以外で取り扱う作品って意外と少ないと思います。(知らんだけかもしれませんが)

今回は主人公が秘密結社側ですが、「ALcot」さん作品なのでノリが「六道神士」の「エクセル・サーガ」みたいに
ほんわかノンビリでギャクテイスト満載です。

しかも主人公が「こうたろう」で、友人キャラが「のぶひこ」とか名前が完全に仮面ライダーBLACKです。
ALcotさんは設定から既にパロディネタを入れ込んでくるタイプですが
如何せん特撮系の知識に乏しいので、あまり見つけることが出来ませんでしたが
詳しい人なら何か気付くかもしれません。

こういった設定で開発者の意図を探るのもエロゲの楽しみ方の一つですね!

6大要素解説

【システム】
環境設定は「鬼ごっこ!」から流用で、シンプルですが分かりやすいデザインです。
また、タスクメニューはフレームレート・描画スレッド分割数やアンチエイリアス等
こんなとこ設定変更する人いるのか?と思うような設計も流用しており需要は・・・あるのかもしれません。

なんと今回はクリア後にOP・挿入歌(二期OPっぽい)・EDと鑑賞可能になっており
これは良い改善です。
いや、素晴らしいですね!やっぱりクリア後は見返したくなるんですよ!

更にクリア後にはキャラクター鑑賞モードもありますが
何故か○○は鑑賞できないという不完全仕様。
修正パッチで直るようですが、こんな不具合は他ゲーで無かったのでチェックが甘いぞ「Alcot」さん!

クリア後のシナリオセレクトは地味ながらも良心的な設計で、確実な進化を遂げており
全体的なシステム関連のクオリティーは間違いなく向上しています。


【グラフィック】
立ち絵のクオリティーは「鬼ごっこ!」同様にリアル造形で良い感じ。
各ヒロインのイベントCGは20数枚と平均的で、パっとしない印象だったヒロインも超絶補正で可愛く描かれており
本編のイベントCGも非常に「それっぽい」です。

SD絵も全36枚が用意されており、良い感じです。

今回は何といっても限定版を購入できなかったユーザーの為に初回特典として同梱されている
ゲーム中に登場するヒーローたちのトレーディングカード全23枚がCGモードで観覧可能で、
この措置は素晴らしいです。


【サウンド】
全39曲は概ねエロゲっぽいですが
特撮ヒーロー系BGMは、意識しすぎて逆に聴かなくなったような曲調になっており
何だか懐かしい気持ちになります。

もうちょい疾走感のある戦闘曲があれば良かったのですが意外と少なく
イントロが完全にドクタースランプアラレちゃんの曲があったり面白いですね!

今回はジャンルを超えた名曲として「Shining soul」が非常に良い!
OPのインストゥルメンタルアレンジなのですが
まるでスパロボ携帯機のBGMで、敵増援⇒主人公初期戦闘BGMをメドレーにしたようになっており
パワプロ主題歌の試合パート版のアレンジのようにも聴こえるし、
サビに繋がる流れはパワプロ12社会人野球編の名曲「駆け合い」のような盛り上がりで
思わずサントラを買いました。

ボーカル曲は安定の「Elements Garden」でOP曲の歌い出しの「もう一度届け Belive」がビームに聴こえるので
「宇宙刑事ギャバン」のOPにある歌詞すら表示されない部分をリスペクトしてるのかな?とか
考えるのが楽しかったり

挿入歌は神イントロから歌いだしでズコーっとなるものの、これも聴いてるうちに違和感も薄れてくるので
全体的に非常に良いと思います!

なんとサントラ収録版は全ての曲に、サウンドモードでは聴けない終わりパートが収録されており、
ループ⇒フェードアウト形式の収録が多いゲームBGMでは、かなり珍しいです。

参戦作品と内容が素晴らしいのに1ループの「ぶつ切り」収録ばかりで
大不評だったスーパーロボット大戦α外伝のサントラを発売したバンプレストとは違いますね。


【キャラクター】
全4人中で同世代ヒロイン3名と年齢バランスが悪いように見えますが
年上ロリが一人で年上+年下ヒロインを兼務しており、ストーリーも相まって人気が高そうです。
個人的には、お姉さんキャラが攻略できないので残念かなと・・・

各ヒロインは内気系・積極的系・ツンデレ系・年上ロリ系と人気の高そうな属性を取り揃えており
他ヒロインの攻略中でも各ヒロインの出番が多いので、概ねキャラクター人気は高そうです。

主人公は凶悪な面構えでガタイも良く、真摯で真面目なキャラクターらしいのですが
「ALcot」さんの作品で、そんな硬派な主人公が存在できるわけがありませんでした。

「鬼ごっこ!」の主人公「浦部 圭介」ほどではありませんが、少し気持ち悪いです。
ただ、主人公らしい一面も多くプレイ中は応援したくなるキャラクターだったので
ある意味ではシナリオライターと原画家の犠牲者な気がしないでもないです。

サブキャラも結構多く、メガネ率が妙に高かったり、男性キャラのワイシャツ率が異常だったり
どのキャラも見せ場が用意されているので、これも良かったです。


【シナリオ】
ヒロインとのイチャラブ展開と王道展開を詰め込んだシナリオが多く
複雑怪奇とは掛け離れた、非常に分かりやすい内容です。

話自体は新鮮味に欠けるので賛否両論ありそうですが、お決まりながらも熱い展開もあるので、
追加武装・最終形態・巨大○○等、ヒーローモノとしての定番ネタばかりで
どこかで見たような・・・でも分かっちゃいるけど面白い!って感じで安定感抜群です。

ただ、どのシナリオも本編序盤・中盤で同じような展開が続くので、非常にダレます
それに我慢できれば終盤はキッチリ差別化されており面白いです。


【Hシーン】
各ヒロイン4回とバランス良く用意されており
イベントCGも8枚前後と各ヒロインのイベントCGの3割ほどを占めており
少し差分が少なく感じましたが、擬似陵辱やらドM向けやら早漏やら
非常にバラエティー豊かな内容
作画崩壊もなく、結構オカズ需要も高そうです。

後、選択肢が酷いマジで酷いかなり酷い
この取り組みは賛否両論ありそうです。


【テキスト】
「鬼ごっこ!」と同じシナリオライターということで、
相変わらず現代人向けの表現でテキストが読みやすく、プレイしていて親近感が湧きます。

「鬼ごっこ!」では数え上げたらキリがないほどのパロディネタの数々が特徴的でしたが
今回は、それを凌駕する頻度でパロディネタが飛び出します。

TV番組・ネットスラング・政治家ネタ・他社ゲーネタ・同社ゲーネタ・CMネタ・マウンテンネタ
ゲーム・アニメ・漫画・スポーツ・ハリウッド映画など
どこかで聞いたことのあるようなキャッチフレーズやネットのネタだけに留まらず

声優が声マネ・XファイルのオマージュBGM(サントラ未収録)・ヒロインがEDソングを歌い出すなど
ネタのバリエーションも確実にレパートリーが増えて進化しています。

パロディネタってのは基本的にオリジナリティーに欠けるので
個人的に好きではないのですが開き直って連発されると、むしろ清々しいです。

特にガンダム・ブロントさん・ジョジョ・北斗の拳のネタが多く
余りにもパロティネタが飛び出すので、拾い出したらキリがないので集計すら諦めるレベルです。

これは表舞台に移植されたら会社を消されるのではないでしょうか。
全部のネタから著作権を請求されたら、大手企業でも倒産するレベルです。


【プレイ中の評価5段階評価】
■■■□□ システム:3
■■■□□ グラフィック:3
■■■□□ サウンド:3
■■■□□ キャラクター:3
■■■□□ シナリオ:3

【クリア後の評価5段階評価】
■■■■□ システム:4
■■■■□ グラフィック:4
■■■■□ サウンド:4
■■■■□ キャラクター:4
■■■■□ シナリオ:4


総評価B
得点数:80点

【プレイ感想】
「ALcot」さんの作品はパロディネタとイチャラブにあり。ですね!
確かに安定感があり、平均水準かそれ以上のクオリティーでプレイしていて安心します。

大手投稿サイトでは意外とデータ数が少なかったのですが
あまり話題に挙がらなかったのでしょうか。

名作には至らず良作といった印象ですが、素敵な企画モノの作品で、しっかり作られており
ブランドとしての成長や、作り込みを体験できたので非常に良かったです。

ただ本作は同じような展開を何度も見せられたり、
同人作品でもやらないようなパロディネタや悪ノリが多いので
そういった内容が苦手な人には全く受け入れられない作品だと思います。


【OPムービー】(Alcotさん・・・今回のメーカーロゴが気に入ってますね・・・)


【あとがき】
一応、OPムービーは全年齢向けの内容に修正されていますが
これマジで移植できるんでしょうか。
個人的には訴えられても文句を言えないような気がしますが・・・

後、もう一つ分からない点として、初回限定版の発売日が2012/08/31なのですが
通常版が2013/02/22発売と間隔が開いており、これは何を意味するのか・・・

初回版が捌けたので通常版を増産したということでしょうか?
う~む、まだまだ勉強不足なようです。

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